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バギャン!
と派手な音を立てて、モニターの枠に捕らわれたまま、床に落ちて…ささらは動かなくなる。
「ささら!」うずめは駆け出そうとするが、それを小明に押さえつけられた。
だって、ささらが! と、うずめが小明の方を振り仰いだ時ティラノサウロスの巨大な顔が目の前を勢いよくよぎった。
ブン!
素早いティラノサウロスの頭突きによって、小明は、ささらと反対方向へと跳ね飛ばされたのだった。
「小明!」
「くらえぇ!」と、銀髪ツインテが抱え持つ巨大な剣玉の真っ赤なボールを恐竜めがけて放った。
剣玉の大きな玉が狙ったのは頭。
玉はティラノサウロスの頭の先、一番固い部分に激突して上へと弾かれた。
剣玉と繋がっているワイヤーがぶちっ!と音を立てて千切れ、玉は宙へ。
上空のまるで天使降臨のように羽ばたいているピンクのツインテの彼女へと飛んでいく。
そして、直撃!
赤玉は彼女のボディに飛び込み、羽ばたいていた羽根がそれを包み込むように激しく動いた。
「わっ!」見上げた、うずめとマドレーヌとカティアが同時に声を上げる。
ピンクの羽根の天使はそのまま玉をくらったまま、一度、その体を天井に叩きつけられる。
赤玉は先に落ち、ややあって、ピンクのツインテの天使もまた、舞い落ちてくる。
その下で待ち構えているのは恐竜。
視覚のセンサーがもう回復したのだろうか、その縦に細い瞳はしっかりと落下してくるピンクのツインテの姿を捉えていた。
ぐうん! とティラノサウロスの体が宙に向かって伸びた!
丸まっていた猫が、いきなり高い本棚の上へと飛び上がる時のように一瞬、目を疑うほど恐竜の体は…伸びた!
同時に大きく口を開き、無数に埋められている鋭い歯を剥き出しにして…
落ちて来るピンクのツインテ。
あたりに白い羽毛を撒き散らしながら…
そして、そのまま恐竜の大きく開いた口の中へと吸い込まれるように、まっすぐに…
ピンクのツインテ、それでも最後の抵抗。
体をひねり落下の軌道を変えようとする。
その変えた落下の曲線の下へと、恐竜の口もまた追尾して移動!
ダメだ、食べられちゃう! どうしようもない、うずめが目を閉じようとした時だった。
「リジェクション!」叫んだのはヨモギ。
ピンクの体、光の砂がをざっ!と包み込むと、その姿は小さなカードへ。
だが、それでは事態は回避できない!
カードはそのまま恐竜の牙に当たることなく、口の中へと飛び込んだ。
ガブリン!
噛み砕かれることなく呑まれていった。
「カードが!」うずめは思わず叫んだ「食べられちゃった!」
つづく。