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発光する、しめじの姿が映るヨモギの携帯をシュウマイに掴まっている、うずめ達全員が覗き込んでいた。
ささらが「戻ってくる、しめじはもう」と言った「ファンタジスタドールとマスターの距離が離れてしまったら、強制的にマニホールド空間に戻されちゃうから…」
うずめの手の中にある、しめじのカードが一瞬、紫に発光し、しめじがマニホールド空間に帰ってきたことを告げていた。
「天翔る星の輝きよ…時を越える水の煌めき…
今こそ無限星霜の摂理にもとづいて、その正しき姿をここに…あらわせ!」
そして「アウェイキング!」。
しめじが改めてカードから実体化し、うずめ達の目の前に現れた。
「しめじ!」「しめじーっ!」ドール達が一斉に取り囲む。ささらが前からマドレーヌが後ろから抱きつき、小明が頭をぽんぽんぽん、カティアがあちこちに頬をすりすりする。
仲間にそんなふうにもみくちゃにされながらも、しめじの目は申し訳なさそうに、うずめを見つめる。
しめじは手にしている携帯を、うずめへと差し出して「マスター、これ、ありがとうございました」と、今にも泣き出しそうな声で言った。
それを受け取り、うずめは言った「しめじが無事で本当に良かったよ」
「でも、グオが行っちゃったよ、マスター」しめじは言った。
「うん、わかってる」
しばらくすると、ここに来るまで、グオがひっちゃかめっちゃかにした道やら車やら並木やらガードレールやらを復元のカードを使って全て元通りにして来たヨモギたちがカソ研の車と共に戻ってきた。
コンビニの駐車場の片隅。
うずめ達は黙々とソフトクリームを舐めていた。
側にはティラノサウロスの頭突きをさんざんくらって、車体の横も後ろも天井もべこべこになっているカソ研のバン。
女子二名、男子一名の全部員が地下鉄工事の縦穴へと姿を消した恐竜をどうやって見つけ出すのか? という緊急ミーティングの最中だった。
地下鉄十八号線は東南線、十七号線が交差しているさらに下に新しく開通させるべく、工事が進められていて、そこにグオは姿を消したのだった。