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携帯の液晶画面に映る、しめじからここまでの事態を聞いたシュウマイの上の、うずめ達。
グオが体育館の外に出て、道でカソ研の車を目にし、その車に描かれた恐竜の姿を追いかけてきたあげく、執拗に頭突きを繰り返していたのは…
うずめが言った「グオは恐竜として、恐竜のマスターを捜してた、ってこと?」
携帯の中、しめじがトホホという顔で幾度も頷き「そうそう…そういうことなんですぅ」
ささらが言った「それで私達は逃げて、駐車場を上がってって…」
カティアが言った「その間も、ドンドン頭突きされちゃって…」
しめじが申し訳なさそうにさらに頷く「そうそう」
ガン! ガン! ガン!
グオは姿勢を低くして、立体駐車場の天井に頭を擦らないようにしながらも「ねえ! ねえ!」とばかりに先を行くバンの後に頭突きを繰り出していった。
いくらグオの頭が頭突きが出来るように開発されているからといっても、その頭の側にしがみついている、しめじにその衝撃はもろに伝わる。
「うわっ! うわっ!」
ぐるるるる…
「グオ! グオ、ちょっと、ちょっと待って…グオ! グオ! だからね…いくら頭突きしても、それは車に描かれた画なんだよ…」
何度、しめじがそう言ってもグオにはまったく通じない。
そもそもカソ研のバンに描かれている恐竜は、それほどリアルなものではないし、どちらかというと記号に近いイラストではあるが、グオの目にはこれがいったいどんなふうに映っているのか? 平面か立体か? それすらも見極めることができないのか? グオの視覚は? センサーはどうなっているのか? しめじにはまったくわからなかった。
そして、駐車場の柵を突き抜け落下、というか飛び降りたグオ。尻尾にヨモギちゃんがワイヤーでシュウマイバルーンをくくりつけて、さらにその先をカソ研の車走って、グオが今まさにそれを追ってドスドスドスとシュウマイの屋台街のストリートを走っているところ、というわけだ。